古本屋にヘミングウェイ『老人と海』の文庫があって、オッ確か老人がでっかい白鯨を追う話だよな〜って買って飛行機の中で読んでたら、老人が捕まえたのはでっかいかじきだかマグロで、違う話だった  でっかい白鯨を追うのは『白鯨』だった

『老人と海』は短くて飛行機の中で読むのにちょうどよかった  老人が舟の上で何日も過ごす間に別で釣った魚をさばいて片手間に食べる様子が生きるために食ってる!って感じでよかった 私だったらおいしく食べるために絶対なんらかの調味料は舟に常備しておくと思うが、この老人はたぶん何十年も漁師やってるだろうに、あ~なんか調味料持ってくればよかった~って思いながらさばいたのをそのままむしゃむしゃ食べるのでその無関心さがすごいと思った

『表徴の帝国』ロラン・バルト

『表徴の帝国』ロラン・バルト|筑摩書房 筑摩書房『表徴の帝国』の書誌情報 www.chikumashobo.co.jp

日本の料理とか文化とかについて書かれてるエッセイだが、まえがきで東洋のことなんかどうでもいい、語りたくないみたいなことを言ってる通り、日本のものをいわばダシにして著者の属している西洋文化を無化させてみようという試みなのだと理解した。 紙に置かれる揚げたて天ぷらとか店員さんが具材を適宜入れてくれるすき焼きとかについて語られてるので、日本に来たときにいいもの食べさせてもらったんだな、と思った。

『ベラルーシ獄中留学記』照井希衣

ベラルーシ獄中留学記 | 書籍 | 小学館 東出昌大さん絶賛!《「え、マジ面白いんですけど」の一言です!ノンフィクションを読んでいていつも血が沸くのは、筆者がどういう人生を送ってきて、結果どこに立って、何… www.shogakukan.co.jp

父親の手紙に「今回の件を間違っても本などにしないように」とあるのに、いいのかよ!!と思わず内心ツッコんでしまった。 が、半年近く自由を奪われ、必死に書き留めたノートも取り上げられるような生活を経て、自分の経験を本として出すという自由な社会でしかなし得ないことをしたというのがこの人がこの件から学んだものというか、日本の人々に提示した答えなのかも、と思った。 獄中留学という単語は本文にも出てきて、牢の中でやることないから同室の人からロシア語教えてもらえるぜ〜っていう軽いノリで使われてる言葉なんだけど、それよりもっと重いことを学んだ、というのがこのタイトルの示すことなのではないかと思う。

図書カード:ある語り部の最後の日々 … www.aozora.gr.jp

リドワン アンワル『ある語り部の最後の日々』

マレーシアのひなびた村で暮らす老いた語り部(人集めて昔話とか話す)と彼の家族、そして周囲の人たちの話 日本軍が出てきたときやばい…と思ったがえぐめの略奪とかはなかったので最悪な予想にはならなかった(村にひとつしかなかったラジオは取られた) でもつらいことはきっちり起きる 村の人が優しい おれだったら老人が行方不明になったのなんか気にせず魚捕りまくります でもスナが立ち去るのを女性たちが誰も呼び止めなかったのはちょっと冷たい?ような 本当に誰も感づかなかったんか?特に導師の妻は知ってたやろがい

図書カード:落武者日記 一の一「もういけない、祐八郎(ゆうはちろう)、下ろしてくれ」「なにを云う」 大畑(おおはた)祐八郎は、叱りつけるように叫んだ。「ここまで来て、そんな弱音を吐いてどうするんだ、元気をだせ、佐和山まではど… www.aozora.gr.jp

山本周五郎『落武者日記』

逃げ延びた先に亡き妻に似た美しい娘に介抱されて、捕らえられた先で家康と対面するものの釈放されて…っていうできすぎた話なのに伏線も何もない え~って感じ

中谷宇吉郎『生活の組織』

図書カード:生活の組織 敗戰後の混亂時代に、生活の組織というものについて考えさせられたことがある。 食糧難の結果、止むを得ないことではあったが、皆が買い出しに出かけて、薯や野菜をつめた大きいリュックを背負って、汽車の窓から… www.aozora.gr.jp

『食糧難の結果、止むを得ないことではあったが、皆が買い出しに出かけて、薯や野菜をつめた大きいリュックを背負って、汽車の窓から出入りした。あの汽車で薯や野菜だけを輸送したら、買い出しの量の何十倍かを運べたであろう。食糧と同時に、人間まで運ぶので、輸送難を益々深刻化したわけである。』そうだねえ

山本周五郎『旅館について』

図書カード:旅館について 私は国外旅行の経験はないし、これからもそんなことはしないつもりである。したがって外国の事情にはまったく無知であるが、近ごろの旅館のマンモス化は、世界共通の現象であるのかどうかを知りたいと思う。尤(も… www.aozora.gr.jp

『――一千名さまはいオッケー。という某旅館のコマーシャルをT・Vで見聞したとき、私はすぐに食中毒のことを考えた。』ここに視点が行く人っていそうであんまいないと思う

谷崎潤一郎『麒麟』

図書カード:麒麟 鳳兮。鳳兮。何徳之衰。往者不可諫。来者猶可追。已而。已而。今之従政者殆而。西暦紀元前四百九十三年。左丘明(さきゅうめい)、孟軻(もうか)、司馬遷(しばせん)等の記録によれば、魯(ろ)の定公(ていこう)… www.aozora.gr.jp

これはすげ~~ 漢文の書き下し文ぽいのでこれって実際にあるやつ?って途中まで思ってたけど終盤で、あ、これ谷崎が書いたやつだって確信する流れ  谷崎ってやっぱすごいよ